<1. 序文:本編の経緯・目的・展望>
1-a. 本編の概要(目次構成と周辺情報)
重複しますが、別シート「ミジンコ探求」に記述した経緯から、オオミジンコ飼育の時々に「見た・感じた・考えた・分かった!?」ことなどをはじめに列記します:(1-b. ミジンコ飼育に見た不思議)。つまり、本編本論の前振りです。
そのミジンコ探求の途上でミジンコ生育や再生産に有効と気付いた「タンニン酸鉄」について、その状況や生物毒性の有無などの概要(1-bのC.成長/繁殖)を説明します。なお、その墨色のタンニン酸鉄水はミジンコに対して驚くほど無害です。
1-c.では、更にミジンコだけでなく「その他の生物に対する鉄分効果」として、水草や海藻、園芸植物などに見た状況や一般的な情報を「鉄分生物効果」として話題化します。陸性植物なども含まれ、広範な話なので「生物環境改善へ向けたヒント」となることを期待するものです(1-c. タンニン酸鉄の各種生物への効果)。起承転結の「承:主題」です。
目次の「2. 材料と方法」は、このテキスト参照の方が再現実験などを行う便宜として、本編で用いた材料や装置また実験法(残念ながら家庭用品程度)を記載します。
また、3.の「 オオミジンコ高密度飼育について」では、学習教材として不可欠なオオミジンコの飼育方法の概説/解説です(学習教材ミジンコに関わる補助資料のつもりで記述します)。
その次の話題「目次の4, 5, 6:提案-1, -2, -3」は、別シート「自然に優しく最も低コストによる水生物環境改善に向けて:ココで移動」に記載したことが前提です。その上で、本邦の疲弊/衰退しがちな水生物環境の改善に向け、つまり、就学者や一般の方がその状況に関心を示してくれれば「何かが変わる!」を期待するものです。例えば、学校や家庭などで「タンニン酸鉄などの効果や有効性を試してほしい」という経緯から設定しました。手頃で簡単な実験探求の課題や話題、その候補/事例などの概略を列記します。その区分が「提案-1, -2, -3」です。皆さんから寄せられる提案や情報も掲載したいと思っています/お願いします。
中間まとめ1:本編の目的はミジンコ飼育に有効な「タンニン酸鉄」の状況の共有であり、「ミジンコ探求コンテスト」の一助とするため、ゆくゆくは「水生物環境保全」の道筋に寄り添うためである。 |
以上で「1-a. 本編の概要:目次構成の説明」は終わり。
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下記「補足 1, 2」はこの「序文」の補足、つまり、本編記述の時々に思い付いたこと/付録/雑記、強いて言えば、皆さんに伝えておきたいと思ったことなどを記述します(必要に応じて参照の話です)。
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付録/補足1:ミジンコ飼育の障壁と分岐点
筆者はミジンコに関わる学理や飼育経験を持ち合わせていなかった。ミジンコ飼育を開始しその途上で遭遇した戸惑いや疑問は多種多様。特筆すべきは「個体数が多くなるとミジンコは突然消滅するよ!」という興味深いアドバイス。適切ながら棚上げ的なその知見/情報には確かに戸惑いを感じた(なに・なぜ・どうして・どのようにして・それ本当?:出会いたくない状況として心象風景にもなった)。
しかしともかく、コンテスト要項(ココをタップで確認)のポイントは「できるだけ透明度が高い飼育水で、できるだけ飼育密度が上がる飼育法の探求」であり、その意図は前者がミジンコ個体群を側面から常時丁寧に観察/考察するため。後者は増殖効率を上げる飼育法(要素の探求)を通じてミジンコの生理生態を考察/推察するためである。
その道筋に「突然消滅現象」が生じては困る。それは不可避な生理現象なのか、それとも単純な密度上昇に伴う事故なのか。もし本当なら、その解明/対策こそミジンコ探求に関わるターニングポイント/一里塚という期待にも繋がった。
それはともかく、そのミジンコ突然消滅現象の再現にはそれなりの密度/個体数に加え、その観察/考察には時間と労力を必要とする(水槽に高密度で個体群を収容すれば良いという事情とは異なる)。つまり、大なり小なりミジンコ飼育実験の弱点/難点であるが、興味深い自然誌探求の課題でもある。ともかく、ミジンコ飼育とは、焦らず騒がず持続的な観察や工夫を必要する。その経緯から言えば学習教材として最適な生物種であろう(答えの確認ではなく答えの探求)。
唐突ではあるが、今現在の認識(結果/考察)としては、ミジンコ突然消滅現象の一因には「鉄分不足」が関与しているのだろう、と推論している(現象解析による発見:詳細は目次の1-b)。
なお、自前の実験設備は残念ながら家庭用品程度。それで有機酸鉄の調製には台所用品の「お茶とスチールウール」を用いた(材料と方法を参照)。誰でも作れる綺麗な墨色の水溶液である。
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付録/補足2:鉄分・生物・その時々
ミジンコ飼育/タンニン酸鉄の組み合わせやその効果を拡大展開すると「有機酸鉄と水生物環境保全」に至る。「6. 提案-3」と重複するが、周知の森里川に生じるフルボ酸鉄などが関係する「森は海の恋人」などを思い出す。それで、ここではその経緯から「鉄分と生物」に関わる話題を雑記とする/思い付くまま列記する。
【その1】は「鉄分力を知る」、【その2】は「野性ミジンコはどこ?/どのように生きている」、【その3】は「有機酸鉄・国土風土・現状」であるが、無軌道な箇条書きであり小難しいので、先を急ぐ時はココをタップで次の「1-b. ミジンコの不思議」へ)。
【その1:鉄分力を知る】
ミジンコ飼育/探求に前後して、とある経緯で鉄炭団子(水質改善剤:鉄分と炭を練り焼き固めた数cm角の重量感のある塊/製品)を入手した。一般には「使い捨てカイロで作る水質改善剤」などとして周知の方も多いと思う。短絡的に言えば、水底ヘドロなどに含まれ生物毒性を示す硫化物を鉄分に化学結合させ毒性を抑えるという物質/話である。
それで、ミジンコ飼育を始めたころ、物は試しとしてミジンコ水槽に鉄炭団子の小片を入れたが、赤錆が少なからず生じる、鉄分小塊であるためガラス水槽が傷つく、分析機器がないと水中有効濃度の推定が難しい、などのためミジンコ飼育(あるいは、メダカ飼育)への効果検証もとりあえず打ち止め/中止とした(使用目的が違っていた!)。
しかし、鉄分・鉄イオンは、ヘモグロビン/血球や光合成色素/葉緑体として生物代謝に不可欠なキー物質/微量元素であるため、鉄炭団子の経験(水環境への影響)は心に残る探求要素となった。一般には貧血対策用の健康補助品「ヘム鉄錠剤」や「レバーや海藻は鉄分が多い」とかで周知なことであろう(コラーゲン合成などにも鉄イオンは不可欠:貧鉄状況は生命体の危機である)。その後、マーティン博士の鉄理論や北大グループによる海洋鉄の生物化学的研究などの報告が興味深かい対象になった契機でもある。
それでだめ押しとして、鉄炭団子やその小片を用いていくつかの実験?を行った。次の4つがその状況/概要である。
- 食品「スルメ」などを水に入れ数日放置すると、多くの場合、水底に白っぽいバクテリアが生じる(バクテリアマットの生成)。それを前提に、鉄炭団子の有無で比較すると、入れた場合は、上澄みは濁らず、底面は白い塊様を示した(対照区は揺すると白濁した)。つまり、鉄炭団子には菌体凝集効果があるかも、という話。注意:鉄分供給により黒色を示す細菌が生じる場合は強い生物毒性を示すこともある。その時は安全に廃棄すること(ハイターなどで殺菌する)。
- 水草「オオカナダモ」などの生育効果を比較した。水道水/プラカップにハサミで切り取ったオオカナダモの先端5cmを入れ、その上で、鉄炭団子小片の有無とした。その結果、数週間後、葉茎や根の伸長に明らかな差異が見られた。菌体凝集効果が関与しているのかもしれない。
- それで、陸性植物のオリズルランを小株として、その根の部分のみを水浸状態とした後に、鉄炭団子のあるなしで比較した。すると鉄分供給区では、いつまでも綺麗な根張りを示し、対照区は水質白濁などを示した。根伸長は実験区が優位に長くなった。なお、実験終了後のオリズルランは透明ガラス花瓶に入れインテリア飼育とした。鉄炭団子では鉄錆が生じるのでタンニン酸鉄を染み込ませた軽石を用いた。栄養素を与えず水分だけのインテリア植物として放置したが、半年以上経過した現在も綺麗な根張りと放射状葉張りを示している(これはお気に入り:プレゼントにできるレベルのインテリアになっているって思う!)。
- 鉄炭団子には「菌体凝集効果があるかも!」と上記したが、その経緯から、家庭内の水場(台所流し、お風呂、水洗トイレ上流の水タンクの水受け)に、タッパ容器に入れた鉄炭団子を設置した。つまり、日常的な水関連設備での検証である。
その効果は、例えば、鉄炭団子を設置すると、洗浄剤などを用いなくてもそれらの水設備の壁面は「軽く擦ると綺麗になる」という現象を確認している(恥の上塗りではあるが、1年以上その効果検証を続けている:お風呂やトイレ掃除がとっても楽:黒ズミなどは生じない:本当の話)。
なお、今現在は鉄サビや傷が嫌なので「タンニン酸鉄結合軽石:真っ黒な軽石」あるいは「タンニン酸鉄水」を用いている。補足:いづれにしても、多分例えば、綺麗好きな主婦などの観点からは、それでも「不衛生・嫌だね」って言われるだろうと危惧するところである(お風呂を1年以上も洗っていない人って信じられない!という話になるかも)。
補足:プラスチックは近代以前にはなかった物質であるが、塩ビ管などの表面が鉄成分により処理される・表面皮膜されると悪玉菌の抑制が期待できる/かも、という話にも繋がる。なお、プラスチックなどの物性は基質極性を示すため、細菌などの生育基盤として適している(生き物の極表面は陰極性?)。つまり、細菌などはプラスチック表面に接着しやすくその増殖に適している。特に野外の人工物/プラスチックなどは自然界では抑制されがちな腐敗性の細菌などにその生育の場を提供しているということになる。
- 以上の鉄分効果は、物は試しの事例である(植物のことはミジンコ探求の図一覧に掲載)。その他の効果は本編「1-c. タンニン酸鉄の有効性」にその枠を設定している。より興味深いタンニン酸鉄などの効果を記述する(予定でいる)。
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【その2:野性ミジンコはどのように生きている】
本編の構造は「ミジンコ飼育法・鉄分の生物効果・水生物環境保全」の三本柱であるが、それに並行して野生ミジンコはどのような環境で生きているのか・生きてきたのか、という問い/観点も付随する(なお、ここでのミジンコとは、ケンミジンコやカイミジンコらではなくDaphnia族としてのミジンコ数種類のこと)。それで、鉄炭団子の考察に合わせ「ミジンコが生きる生態系」を自己流推測で要約とした(ファクトチェックもしていない論法なので注意してください:その観点からご意見は大募集中です)。下記箇条書き、
つまり、
1) ミジンコは世界中?にいる淡水性普通種プランクトンであるが、日本では水田やその水系にいるはずの誰もが知る生き物(水の妖精とか水シラミのような呼称もある)。プランクトンなので食物連鎖の二次生産?を担うキーブロックであるが、今現在の水田などに見つけることは難しい(のでしょうか/いかがでしょうか?)。なお、ミジンコ様の化石種は中生代?のモンゴル域から発見されているらしい(カブトガニと同様にミジンコも生きた化石?)。
ミジンコは「耐久卵」を作るが、渡り鳥/水鳥がそれを飲み込めば、運が良ければ、大陸間移動も可能なのかな?(日本へも外国産のミジンコが混入していても不思議じゃないという話になる:これは妄想です)。
2)本邦は多様性豊かな国土風土であるが、「豊葦原の国」という言い表しのように、古代日本には水辺葦原などに生じる褐鉄鉱の塊「高師小僧」が普通にあったらしい。つまり、鉄分に恵まれた国土であり、近代以前の水田(ミジンコにとっては最適な生育環境?)は、森林里山から注ぐ有機酸鉄(フルボ酸鉄など)に恵まれた水生物環境だったと想像する(ここでは農薬などの話は別問題として扱っている)。なお、本邦は砂鉄/磁鉄鉱にも恵まれているが生物代謝利用には不向きのようである。
3)水田の「水稲」は他の農作物種とは異なり連作障害が起こり難い希少品種であるが、昔の水田管理/肥料には稲藁/籾殻(モミガラ:お米の殻)雑草/水草、その燃焼灰や肥などで賄われたらしい。それらは生物一次生産に向けた土壌肥料となる。その水田土壌と稲藁/籾殻や米糠などから生じる莫大な善玉菌はミジンコ餌料となり、それら無数の生物体/死体は窒素体供給源となっていたのではと推察する。つまり、ミジンコに加えタニシやイトミミズなどによる国土風土社会への貢献は絶大だったのだろう(都合が良すぎる素人推論?なので注意:訂正ご指摘は大歓迎です)。なお、ミジンコなどは魚類初期餌料として絶大な効果を示す。
4)野性ミジンコではないが、淡水養魚/初期餌料に用いるミジンコ培養の話。その昔の方法は「日当たりの良い池に稲藁と鶏糞を入れて放置すると自然に湧く:ミジンコ爆増」というものである。稲藁などに含まれる菌叢は水中一次生産の細菌(納豆菌や乳酸菌など)の供給源、それらいわゆる善玉菌?はミジンコ餌料として機能していたのだろう。自然界「豊葦原の国」の観点から言えば、野生ミジンコは同様にそれら餌(善玉菌?)に依存し生きていたのではと考えてしまう/かもしれない。
5) つまり、水田のことから推論すると、野生ミジンコは濁った水ではなく、結果的に透明度に恵まれた水質で生きているので、ミジンコの餌には珪藻などの微小プランクトンも含まれるが、多分、水底土壌から一次生産される善玉菌が利用しやすい優先餌料と考えたいが如何でしょうか(実験的にはオオミジンコは緑色を忌避する行動を示します)。
6) なお、オオミジンコをメダカ水槽に入れると、ミジンコは激しく逃げ回る。品種改良メダカであっても驚くほどしつこくミジンコを追い回し残らず食べてしまう(翌日に残りのミジンコを見つけることは難しい)。オオミジンコは実験動物種(世界標準の環境毒性評価動物)という認識から、ミジンコとしては別物扱いの雰囲気もあるが、ともかく大きなオオミジンコが野生にいれば魚類などにより必ず駆逐されてしまう気がするが、琵琶湖などのオオミジンコは在来種それとも外来種?。ちなみに、在来・外来に良いとか悪いとかの意味はないのでご注意ください。
補足(お願い):今現在では、環境DNA分析により、網羅的にミジンコ類の生育地域は明らかにされているのではと思うが、興味深い情報があればご教示をお願いします。
以上のことは推測/根拠不明なので、ご指定ご教示をお待ちします。よろしくお願いします。
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【その3:有機酸鉄・国土風土・現状】
1) 河川水系/国土比率が著しく高いことは本邦の特徴であるが、その恵「有機酸鉄」は森林河川小水路などを通じ、太古から日本中に満ち溢れ供給された国土資源である(水田面積も少なくないため同様に機能を示していたはず?)。しかし、この半世紀のインフラ整備はその共有を強く阻害しているように思う/かもしれない。路面コンクリート屑やタイヤ磨耗屑などが大量に海へと向かっているという具合イメージかもしれない(別シート項目を参照)。
2)ただし、海洋水産資源を意識した「森は海の恋人」という表現は好意的に受け入れられ、あるいは、園芸肥料などにも「フルボ酸入り」などがラベル化され、タンニン酸鉄水も園芸肥料類として一般化しつつある。反面、湧水河川を意識しすぎるためかもしれないが、 街中水系や水田などに向けた有機酸鉄/鉄分供給による生物効果は考察対象とはなっていないのかもしれない/のように感じてしまう。
3) 話は変わるが、海生物減少や磯焼けなどの状況は疲弊の度合いを増している(そのことを実感することは難しいくないはず:但し、東京湾などは別の話)。海に関わる鉄分の話は「マーティン博士の鉄理論や北大関係者による海洋鉄の生物学的な研究」などとして古くから知られているはずであるが、しかし、その筋の専門家によると本邦では何故か学習対象として不問領域になっている?という話であるが、それらの経緯から「海辺再生に向けた鉄分利用の試み」があるのか/ないのかは判然としない/不明である(情報提供をお願いします)。 ともかく、海水域の生物利用が可能な鉄分とは陸地陸水由来の有機酸鉄である/あるはず。なお、地球規模で言えば、砂漠地帯(ゴビ砂漠・サハラ砂漠・オーストラリアの赤い土など)により生じるいわゆる黄砂も海への鉄分供給源らしい(すごい素晴らしい話ですよね)。
4)なお、海藻研究者「新井章吾」さんが昔から提唱する「ミネラルを多量に含む湧水がある海辺の生物生産量・種数は際立っている」に深く同感したい。つまり、陸水の生物学的重要性であり、このことは海藻に恵まれた生産地域の状況と同一であり、また、マーティンの鉄理論などと同義と考えたい。 身近な事例としては都市河川でも湧水に恵まれた河川はお魚がたくさんいるという話である。
以上で「1.付録-2.鉄分・生物・その時々」は終わり。
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1-b. オオミジンコ飼育に見た不思議
ここではミジンコ飼育の素人が、オオミジンコを積極的に飼育した時々に「見た・感じた・考えた・分かった」ことなどを「なに・なぜ・どうして・どのようにして:それ本当?」の観点から列記します(その観点からご意見大募集です)。
それらは高密度飼育を目指し長期に渡りトライアンドエラーを繰り返した経緯に基づく知見/箇条書きです。
それらは「個体/形態・行動/生態・生理/機能・生殖/繁殖」など学術区分に基づく話題ですが、ここでは大雑把に「A. 行動/環境、B. 摂餌/給食、C. 成長/繁殖」の3区分(動物生理の基本から「体性系と臓性系」)から記述します(大雑把すぎるかな?:ご意見募集中です!)。
お願い:一般的学習の場を意識した時、以下の箇条書き項目はどの程度「不思議な話/興味深い話」になるのかは不明。それで、その程度をポジティブな度合い「ポイント5, 4, 3, 2, 1」でお知らせ頂ければ幸いです(コメントなどがあれば大歓迎です)。なお、本節以外の項目でもOKです。今現在は加筆中ですが、気が向けば、いつでも気軽にラインなどでお願いします。 |
唐突ですが、今現在の感想/持論/思い込みから言えば、ミジンコの生態や性質を規定する要素/要因は「光・水/水質・餌」の3つだけのような気がしています。人で言えば「衣・食・住」みたいなこと(但し、人の場合その衣には「何を学び装い表現しているか」が含まれると考えています)。なお、ミジンコが「一つ目小僧」となった理由は光敏感生物のため?。
補足:本編実験観察の水槽は構造要素の単純化のため、水槽に底面土壌などは用いていません。
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<A. 行動/環境にみた不思議>
- ミジンコは「光」に敏感。明度や色相の違いに応じて遊泳行動を示す。例えば、突発的に明るくすると最初は逃げる/沈下するが、その後は明るさ方向へ集まる。突然暗くすると同様に最初は沈下する、あるいは、自由空間方向へ浮上する(光実験の場合、急激な明度変化には注意:プランクトンだから「昼は中低層、夜は上層」と決めつけることにも注意)。
- なお、ミジンコは赤色や緑色を嫌う?/逃避するような気がする(夕日を見たミジンコはどうするのだろう?)。でも、やっぱり、ミジンコは水色が好きみたい(ミジンコ探求写真集:図一覧を参照)。
- それで、例えば、薄暗い状態でスポットライトを照射すれば、その光束にミジンコは集合し、動かせば整然とスピードをあげて移動してくれる。そのままにすると「ミジンコ渦」も生じる。
- それで、照度や色相の組み合わせなどを使えば「ミジンコ サーカス:水妖精の運動会」の開催も可能な気がする(観客はいるのかな?)。なお、「ミジンコは何色が好き?」のような実験のことは「ミジンコ探求」に図説とした。
- ともかく、ミジンコと光の関係は多角的に実験考察しないと明瞭な結果には至らないかも(決め付け実験/答え確認実験には向かない生物教材だよ:生き物相手の実験って難しいですよね)。
- ミジンコは、竹串などで少し優しく刺激しても大慌て行動や集団逃避のようなことはしない。水槽の外側からツンツンしても驚かない。つまり、怖いもの知らずのフリフリ妖精であるが、それが災いし「ヒドラ」がいるとたやすくそのエジキになってしまう。ただし、メダカなど魚類に遭遇すると大慌て逃避行動をとるのはなぜでしょう(本能なのでしょうか?:それとも魚類などの敵対生物の臭いが嫌なのかも!)。
- 給餌実験から推察すると、ミジンコは匂いを感知しているようである。餌を定点に与えればその餌場に移動集合する(ような気がしている)。
- なお、人工物(プラスチック・ガラス・陶器など)に水を入れ放置するとその表面がヌルヌルになる。そのヌルヌルは、細菌などがそれらの表面を生育基質とするため。その観点から言えば(餌の話でもあるが)、ミジンコが壁面に偏在する/集まる理由はそれらバクテリアなどを食しているためではないだろうか!?
- ところで、ミジンコは生涯休みなく羽ばたき遊泳を続ける/気がする(休息はいらないの?)。鳥類/鳩が羽ばたくように触腕(学術上の呼称ではないので注意)を動かし遊泳する(フリフリ羽ばたき運動)。その運動/行動により水中の微細な懸濁物を体内に休みなく取り込み、排泄する。
- その行動(摂餌取り込み運動)は水濾過であり結果的に水質維持に繋がっている(はず)。その経緯から、ミジンコ飼育水はいつも綺麗で悪臭などは生じない。しかも透明状態の維持(水質管理)に多大な寄与/貢献している(これはすごい話と思っています:如何でしょうか)。
- 例えば、線虫やプラナリアやケンミジンコがミジンコ水槽に発生しても、ミジンコ数が多い場合、数週間するとそれらを見なくなる。つまり、水濾過行動によりそれら混入生物が放出する卵や小虫は、ミジンコにより取り込まれ消滅すると考えている。
- この水濾過行動は病因論的に極めて重要:つまり、それらプランクトンや微生物には病原体が含まれていることがある(昔はそう考えた)が、ミジンコはそれらを駆除しているということも予想される(病理病因的なことは風土病や寄生虫学などの専門家に機会があればご教示を受けることも有意義と思う/私には無理です:でも、日本住血吸虫の駆除って話は知ってほしい)。
- ところで、窓際設置の水槽であってもそのガラス面が緑色藻類などが生じることはない(生じてもミジンコが食べているため?):そのため、ミジンコ水槽っていつも透明で綺麗を維持する(すごいよね!:なお、直射日光の水槽の場合はその程度が弱まる)。
- 水槽ミジンコは偏在しがち/偏った場所に集まる傾向を示す。その一因は光源状況であるが、それ以上に餌状態が関係しているような気がする。餌が均等均質分散していれば偏在集合は軽減される。満腹であれば分散浮遊傾向を示す。
- 行動は「光・水質・餌」に依存するが、水温が冬季低温であってもミジンコは元気に遊泳し仔虫も生まれる。低温耐性があると思う。
- なお、輸送中に生じる振動撹拌乱流は致命傷となる/ような気がしている(輸送ではペットボトル気相なしが適切かも・低温より常温の方が良い?かどうかは不明)。
- 生育温度上限は調べていないが、30℃くらいであれば元気にしている。生育最適温度はそれらの経緯からその有無は不明。ともかく、エアコン生活は必要としていない気がする。
- 水深15cm横長水槽と直径15cm・水深35cmの縦長円柱水槽で飼育した。後者の底付近は低酸素かと思うが、ミジンコが定位する水深、つまり、好みとする水深に特徴はない。また、円柱底付近にいるミジンコと水面近くにいるミジンコの色合い/体色に違いは見られない気がする。
- これは、ミジンコがヘモグロビン依存であり「酸素濃度の違いで色合いが違うのか」という観点から(検討不足情報です)。しかし、野外の浅い睡蓮鉢の中のミジンコはかなり赤っぽくなることは確かである。何で違う・何が違うのか、これは面白い課題かも:誰か教えてね!
- 補足:繁殖の話に関連するが、数ミリ以上のミジンコは卵を背負い/抱卵し、仔虫赤ちゃんを産む。つまり、ミジンコは常にヘモグロビン/血球を生産しているはず。その負担は大きいはず。なお、ヘモグロビン合成には鉄イオンが不可欠であり、貧鉄環境では貧血状態になってしまうのではと考えている。この続きは「C.成長/繁殖」を参照。
- 行動には水平遊泳や遊泳速度も含まれるが、これは次の「B. 餌」の話題とする。
- 最後に、ミジンコがどのような行動を示すかは、満腹・空腹・その途中状態、また、その混在集団では違いを示すので行動観察の時は注意してほしい。気長に準備し、計画などを実験ノートに記述し、結果予想に基づき、実験中の観察や構造探求を楽しんでほしい。実験に失敗はないよ!
- 今現在の「1b-A」記述はここまで。
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<B. 摂餌/給食にみた不思議>
- ミジンコは米糠菌液を喜んで?食べる/摂餌する。糠菌だけでも体調不良にはならない気がする(卵形成や仔虫出産に影響はない気がする)。
- 餌場とした「懸垂カップ給食室」に餌を与えると、ミジンコは自発的に遊泳移動集合し、菌液白濁がなくなるまでその場に滞在する。水平遊泳している個体がその場で給食室へ直角ダイブ(ジャックナイフ D.)する姿は言葉を失う驚きの行動って思っている(でも、水の妖精だから当たり前か!)。
- 給食室/餌場に集まったその様子は「腹ペコ妖精」の大集合である。あまり集まり過ぎると、つまり、隙間がないほどの過密集団で、長時間そのままだと「圧死?/事故死」する。給食中は見守りが大切なので念頭に置いてほしい。
- なお、ミジンコは水底で「逆さ泳ぎ」をしながら盛んに「餌の拾い食い」もする(妖精なのに食いしん坊だよね!)。
- 妖精ミジンコもご飯を食べればフンもする。その黒っぽいフンは水底に蓄積するが、水質悪化には繋がらない:綺麗好き妖精ミジンコはやっぱり人気者かも!
- なお、絶食後の腹ペコミジンコは、水平方向への遊泳運動を行う/を始める(ような気がする:時速数センチ/秒で高速遊泳)。給食後、満腹状態のミジンコ群はその場で集団で静止遊泳をする/ような気がしている(お昼寝/仮眠中なのかな?)。
- つまり、ミジンコは透明水質であっても餌がある水域や水深に集まると考えている。その次に光具合が行動に関与する。
- なお、水質に変な濁り、あるいは粘性物質が浮遊すると、ミジンコの触腕がその汚れで白濁・膨化状態になる。これは生命の危機状態に繋がるので注意が必要。
- 今現在の記述はここまで。
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<C. 成長/繁殖にみた不思議>
- 半透明のミジンコ(体内構造も透視で分かる)は脱皮を繰り返しながら成長する。背側?から脱ぎ始め、最後はお尻にひっつけ、振り落として、成長する。
- その半透明白っぽい脱皮殼は沈下する。水底に散見できるが、翌日には消滅している(甲殻類の仲間なので脱皮殼はキチンキトサン物質などで、その分解酵素を付けて脱皮するのかな?)。
- 健全?な飼育状態でも老齢なミジンコは自然死を迎えるはず。しかし、その死体を見ることは大変難しい(自己消化システムがあるのかな)。但し、事故死(物に挟まって遊泳できずに死亡するなど)の場合、その死体はその場や水底に白濁し、そのまま1日以上散見することができる(この違いは何?)
- 生まれてすぐの赤ちゃん仔虫(ミジンコ)は肉眼でも観察できるが1mm以下(人間の2点間分解能力は0.2mm程度?)。オオミジンコなので運良く成長すると時には稀に6mm程度(全長)にもなる。脱皮成長はそれで5段階?くらい。水中に漂う/遊泳する個体サイズも1mm, 2mm, 3mm, ・・・(つまり、1, 2, 3, 4, 5齢期区分)。しかし、脱皮間隔や寿命は今のところ私には不明です(多分、4, 5日おきで寿命は1ヶ月くらい?:誰か教えて!)。
- ところで、体長が2-3mmくらいになるとミジンコは背中に肉眼でも見える小粒(0.5mmくらい)の黒っぽい卵を背負う(抱卵個体)。一番ちっちゃな生まれたばかり?のミジンコを集め飼育すると10日ほどで2mm程度の抱卵個体が現れる。ところでサイズが大きい個体でもその抱卵数は4個以下(事実ですが、抱卵数は変動するの?:10個以上抱卵するオオミジンコって本当にいるの?:オオミジンコにも系統差などがあるのかな?)。ダメ出し:いわゆる甲殻類エビカニは腹側に抱卵するけど、ミジンコはどうして背側なの?(背側に産卵し腹側に抱きかかえるのかな?:背腹の境はどこなのかな?・でも甲殻類の背腹は脊椎動物とは違って逆転しているよね!)。
- それはともかく、その抱卵個体率(卵を背負った個体数)はミジンコ集団の未来への架け橋であり、重要な飼育指標と考えることができる。ミジンコを飼育する時に必要な観察基準や指標項目ってあるのかな?:必要だね!
- それで、長期間/1ヶ月以上継続して丁寧に観察していると、水質や透明度、給食摂餌状態も良好にも関わらず、徐々に抱卵個体数が低下し、最終的にはほとんど観察できない状況に遭遇した。そのサイクルは1ヶ月程度で生じるような気がしている。
- 当たり前だが、抱卵個体が減少すると新生仔虫数も相関的に減少した。ミジンコはクローン生物ということから言えば成長や抱卵期間が同期同調しているためと思ってしまった。なお、それでも抱卵前の数ミリ個体が沢山いたことは幸いであった。
- しかし、つまり、卵を持たない個体が増えれば必然的にその個体群は自然消滅するはず(心穏やかではない危機的状況に遭遇した)。その事実から推察すると、これ(クローン動物の卵形成周期)が突然消滅の最大要因かなという思い込み/考察に至った!?
- なお、ミジンコ密度が高い場合、餌不足も突然消滅に関係しているはず(突然消滅とは海洋プランクトンによる赤潮現象と同類の現象かも?:如何でしょうか)。
- それで、その後の飼育実験では、唐突ではあるが、数日おきにタンニン酸鉄水を滴下添加する方策/飼育方法とした(その経緯は多分ミジンコがヘモグロビン依存生物という情報を知ったためと思っている)。
- それでその結果、その後の飼育実験では幸いにも「抱卵個体数の減少」は生じなくなった(但し、いくつかの観点から再現実験も必要と考えている)。それはともかく、つまり、抱卵サイズの個体について言えば、いつでも1割程度(多すぎるかな?)の個体は卵を抱えるようになった。また、仔虫がいつでもたくさん生じていた(幼稚園のように仔虫の大集団も現れた:観察することが楽しみとなった:バカみたいに本当に嬉しかった!)。ターニングポイントクリアー・やったぜ!って思ったが、その真偽の確認は重要と思っている(pH、窒素体分子、塩分、などは関係してないの?)
- ところで、水質を劇的/急激に変える、例えば、野外飼育ミジンコを室内の透明適切な水質(脱塩素水道水など)に入れ変え飼育すると、少しではあるが、背中にそら豆のような「耐久卵」を持つ個体が生じる/出現する。耐久卵形成メカニズムは不勉強であるが、温度変化や日照時間が主なトリガーになるのかどうか不明のような気がする。と言うより「急激な生理的なストレスの蓄積」がトリガー/その要因のような気がする(人間でも急激なストレスはよくないよね:そのストレスってどう考えればいいのでしょうか:例えば、ストレス物質の蓄積に基づく転写調整因子の発現?、突然消滅ではアポプトーシス?)。これはとっても謎ですよね?:専門家頑張れ〜!
- その経緯から言えば、余談ではあるが、ミジンコを移植する場合、元の飼育水を急激に変えてはいけない、がポイントのような気がしている。日々、1/3程度で、徐々に水質を変えることがストレス防止に繋がるのかも:大切なような気がします。
- ミジンコは「単為生殖が主要な繁殖戦略」であるらしい:生殖発生の話題は不思議がいっぱいです:担当の先生などに聞いて「なるほどね!」にして下さい。それはともかくそれで、ミジンコ集団はそのほとんどがクローン個体。しかし、飼育観察では、頻度は少ないが、好き勝手に接合している2匹をみることは稀ではない。それらの経緯から、耐久卵形成が増えるや接合行動に並行して突然消滅現象が生じる/に繋がるとは思えない。ミジンコはクローン集団ではあるが、有性生殖による個体も含まれるとすると、どう考えればいいのでしょうか:やっぱり、ほとんどがクローン集団に収斂収束するのでしょうか。環境適応型収斂進化動物なのだと思うけど、光と水質と餌だけに頼って生きていると劇的進化って生じないのかも(これは根拠なし)。
(現在は以上です:今後、修正加筆を行います)
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1-c. タンニン酸鉄の各種生物への効果
1) ミジンコ抱卵個体の持続的な維持、
2) 鑑賞魚水槽「ヒラ巻貝の貝殻」への効果、
3) 海辺海藻「ボウアオノリ」の生育状況、
4) 陸上植物/園芸品などへの効果、
既に「1-a. 付録-1:鉄分力」にもその鉄分効果を記したが、ここでは上記区分/項目について、その詳細を分かり易く記述する/したい/つもりです(このサイトの読者には一般の方も含まれるので、平易な解説に勤めたいと思っていますが、不備不明なことがあればご遠慮なくお気軽にLINEなどでご通知ください。)
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1) ミジンコ抱卵個体の持続的な維持、
既に「1-bC. 成長/繁殖」にもその状況を述べたが、今現在もその「抱卵個体」に着目し飼育実験を継続している(ミジンコに対するタンニン酸鉄の効果)。それらは高密度培養法の開発と限界密度の探求などのため。それでその途中経過も含めここにその概要を列記する。本項も今後時々、加筆修正を加えるのでご了承ください。
その概要
ミジンコを低密度(例えば、数十匹/1L)で実験を開始し給餌管理型培養を行うと1ヶ月程度で中高密度(大小取り混ぜて1匹/ml?くらい:多すぎるかな?)になる(飼育や観察のトレーニング期間)。
その後そのまま、その密度を維持、あるいは、限界密度を調べようとすると、徐々に抱卵個体数が低下しはじめる。数週間後には卵を背負ったミジンコ(抱卵個体)がほとんどいなくなる。相関して中大サイズの個体数も減少しはじめる(再現考察の期間)。
但し、小サイズの密度は変化していない気がする。そのまま飼育を続けるとミジンコが少なくなる/かなり個体数が減少する(ある日突然、個体数が激減している状況に繋がる)。それで、その時期に、つまり、抱卵個体がかなり少ない状態を確認したら、タンニン酸鉄水の添加を開始する(チャレンジ考察の期間)。
そうするとその効果と思うが、抱卵個体数が増え始める。個体密度も上昇するという実験状況である(自己満足の期間:通しで約3ヶ月間の実験)。
これでは「何がなんだか分からない・プンプン!」と思っています(すいません)。
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なお、収容密度は目視推定であり、抱卵個体数/密度とは、肉眼でも容易に視覚確認ができる中大型サイズが抱卵ステージなので「抱卵を始める数ミリサイズ以上の個体を観察して目視評価した個体の割合(個体数)である。それで、当面の目標は「中大サイズの1割程度が常に抱卵している」を期待して実験を継続している(実験考察奮闘中である)。このことは、ミジンコの高密度培養/飼育の話題として丁寧に記述できるようにしたい/期待してる。
なお、いづれの飼育密度状態であっても、腹ペコミジンコが生じないように配慮することも重要である(重複するが、腹ペコミジンコは水平方向への高速遊泳を始めるので、そのようなスイマーミジンコが生じないことを基準として給餌する)。
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それで「定量数式化・数量曲線化・増殖曲線化」ができれば何かと都合が良いと考えている(生成AIに質問すれば解決するかな!:その前に質問記述で混乱するかな?)。なお、筆者は能力不足のため今はしていないが、その経緯から思いつくヒントを次に列記します(例えば/思い込みの話として扱ってほしい)。
普通に言えば「中大サイズ個体がいつでも抱卵している」ということはない(出産後に改めて抱卵するには1週間程度を必要する?:詳しくは今後の課題)。また、ミジンコの寿命を便宜上1ヶ月程度?とすると抱卵回数は3回程度かな?、一度の抱卵数は数個程度。それで1個体の生涯出産数は10匹程度?、という話になる(初期10匹なら月末には100匹?:これでは小学生レベルだよね)。要因解析の上でそのシナジー効果などを意識すると大学院レベルの数式化になるような気もする(誰かチャレンジしてね!)。
なお、この話は根拠なし妄想であるが、その経緯(構造:要素の配置とその繋がり)からも考察が必要である(考察や議論にはFDA法が有効と思っている)。それでいつかどなたか定量数式を作ってほしい(大期待である:完成したら教えてね!)。構造探求・要素抽出・その配置繋がりの考察・定量化・数式化・社会貢献なので「探求学習:活動」ですね。
なお、給餌給食室の事情も大きく関わるので、その観点も含めた高密度培養法の数値方程式ができると良いと夢見ている(金賞がもらえるかも!)。
なお、定量化の話はいつかは「提案-1. 高密度培養法」の区分とするつもりです。
(今現在は以上です)
2) 鑑賞魚水槽「ヒラ巻貝の貝殻」への効果、
観賞魚水槽に入れ飼育してるヒラマキガイ/淡水性巻貝の話。ヒラマキガイは赤褐色の光沢のあるアンモナイトのような貝殻である。既に1年以上メダカあるいは金魚と同居中であるが、自前のそのヒラマキガイの貝殻はなぜか「白っぽくガサガサ:貝殻劣化?」していることが気になっていた。イカの甲などを入れ改善を期待したが効果なし。それでも繁殖は旺盛でその数は増え続けるので、時々、別の水槽やミジンコ水槽に移植していた。ミジンコ水槽に入れたヒラマキガイは良い同居人であるが、貝殻劣化に変化や改善は見られなかった。
しかし、タンニン酸鉄をミジンコ水槽に使い始めてから明らかに貝殻が赤茶色光沢の正常型に変わった。なぜ改善したのかが問われるが、ともかく、改善効果を示した。
その後、気づいたことであるが、別室のメダカ水槽にもヒラマキガイが同居している(上記水槽から移植した個体群)が、そのヒラマキガイはずっと正常な貝殻を示している。それで、貝殻劣化水槽とその正常水槽を比較すると、水槽底に用いる水底が違っていた。つまり、前者/劣化水槽の底は白褐色数ミリ程度の「礫」であり、後者/正常水槽はこげ茶色のいわゆる「焼き固めソイル」であった。土壌を原料に加熱成形した小粒の製品である(調べてはいないが土壌成分に鉄分が含まれているため!)。それで、ヒラ巻貝貝殻の話は鉄分効果の傍証としている。
以上でヒラマキガイへの効果の話は終わり。なお、ヒラマキガイは匂いに大変敏感であり、特に、クロレラ錠剤を与えると数十センチ先からでもその場にすばやく移動を開始する。また、餌成分が水表面にある場合、同様にその場に集まることから、今では匂いセンサーのような働きをする人気者である。
また、ミジンコと同居させると、水底に沈下したミジンコの排泄物を食べてくれているような気がする。但し、自分自身のフンは食べないようである。
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3) 海辺海藻「ボウアオノリ」の生育状況、
近場の海辺を時々散歩している。透明度が高く水質良好で綺麗な海辺なので、数メートル先の海底や岩礁も丸見え。しかし、サカナやカニ・フナムシを岸から見ることはほとんどない。もちろん、岸辺からは海藻類を見ることもない。
11月のことであるが、生命痕跡や海藻などが見られない砂浜を歩いていると、海辺に1cmほどの小石に固着/接着した緑色糸状が束になった海藻(長さは5cm程度)を1個だけ見つけた。綺麗だし珍しく思ったので拾って帰った。海藻知識が皆無に等しいので見識のある知識人に写真を送って問い合わせたらすぐ「それはボウアオノリです」という回答を得た(さすが専門家、Iさんに感謝です)。
その頃、鉄分効果が気になっていたので、持ち帰った小石を、唐突だけど磁石反応で調べると、なんと磁石にその小石が引き寄せられた(とっても驚いた!)。
それで、その後は散歩ついでにボウアオノリ探し。その結果、ある日、すごく小さなラグーンのような水深数十センチ砂地になんと同様の小石ボウアオノリを沢山見つけた(緑色が広がり大きな群落になっていた)。それで、もちろん、数十個その小石海藻を持ち帰り、同様に磁石反応で検査した。その結果、その6割が磁石に接着した。反応しないは4割であるが、小石に含まれる鉄分量で反応は違うはずなので、ともかく、鉄分を多量に含む暗褐色の小石にはボウアオノリが育つという結論:そう信じざるを得ない結果となった(誰もが驚嘆:すごいよね!)。いづれにしても、生き物はそれぞれの好みは違うが、その基本に「足場依存性/接着基質依存性」という大前提がある。生き物が好きな接着基質/Matrixを念頭とすることは大切(コラーゲンなどは細胞生育の基質なので美容に関わるよ!は類似の話かな?)。
但し、この地は昔から砂鉄が多い場所なので、砂浜に磁石を当てれば容易に砂鉄がたくさん取れる。しかし、その海辺水中の砂浜自体にボウアオノリなどの海藻が茂っているってことはない。
「水清ければ魚住まず」のような具合で棚上げしがちであるが、ともかく、磁鉄鉱と褐鉄鉱と有機酸鉄のことが本編の片隅に配置した、ということになる。富士山や熱海、伊豆半島や大島を遠望するこの場所その海中に海藻が繁茂する日はくるのだろうか。それで時々この地で漁を生業とする人から昔の状況や取り組みを聞いている。その中で特に気になったことを1つ記述する。
その昔はこの地でも海藻が繁茂していたらしい。ウニ・アワビ・タコや魚類も普通にたくさんいたらしい。今では藻場回復のため「ウニ潰し」という言い表しを使っているが、磯焼け防止のためである。ところで、この地の漁師さんらは漁/収益のためでなく、海藻維持のためグループで定期的に重労働により海藻を刈り取っていたという話である。陸水でも定期的な水草刈りが水生物を保全するという話は普通と思うが、海辺でもそうなんだ!と深く感動した。
人個人の生業は「労働・仕事・活動」・「投資・消費・浪費」という区分/枠組みで成り立つという話があるが、海藻刈りは投資であり活動(Action or Active)なのだろうと思った。つまり、海自然の探求活動である。
以上が今現在の記述です。今後加筆修正を加えます。ご意見大募集です。
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4) 陸上植物/園芸品への効果
1a.付録1「鉄分力について」で「オオカナダモ・オリズルラン」の話を書いたが、その後、タンニン酸鉄を庭の園芸品種や室内の鉢植え観葉植物などに与えて効果があるかどうかを気長に見ようとした。今現在の状況を言えば、真っ黒なタンニン酸鉄液を植物に与えても害にはならないことは分かった。しかし、生育速度や根張り状況などは確かめていない。それから、生け花や花瓶の花束維持効果も気になるが、園芸が好きな人によれば「根食い虫?がいなくなると嬉しい」という話を聞いたが、ともかく今現在はここまでである。
補足:とうもろこしの苗を買ってきて野外で比較実験を試したところ、少し効果ありかなって思ったけど、夏場の暑さで枯らしてしまった。なお、トウモロコシも連作障害が生じにくい植物という話も聞いた。
農作物などのことを考えるとポジティブな効果に繋がる話は貴重その上ない。それで、何か情報があればお知らせください。
なお「淡水・海水・陸上」と区分し記述したが、今流行りの「アクアポニックス」のイメージで検討することも大切だし、ブルーカーボンのような地球規模から考えてみても良いのではないだろうか(マーティン博士が喜ぶはず!)などと妄想しがちになる。でもチャレンジは有意義な探求:未来へ向けてがんばれ〜!
現在は以上です。・・・・・・・・・
現在の記述は以上です
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