H25年度 日本生物教育会 年会 実験講習会(羽曽部担当の教員研修)
『J-12 細胞シートからの形態形成:基礎実験と授業実践への応用法』の概要
(研修会で実際に使用する「研修の手引き:講義2」は別サイトに移動し参照する→→「実験講義2」)
<細胞の基本的性質(培養細胞の実験観察)に基づく動物体の理解>
** 魚類培養細胞を用いた形態形成に関する基礎実験:通称 お絵描き実験 **
(生物系のロジカル シンキング トレーニング:古典的ロジックの必要性)
本テキストは上記表題に基づき実施される「 実験講義/教員研修:担当 羽曽部)」の概要である。下記のリンク先は別シートで示される。
* 本実験講義に関わる全体像「Chart/構造図」へ、*下記本文の「挿入図の一覧表示」:
* 本テキストをPDFとする時は「ココ」、 * 資料1「視座:視点一覧」へ
* 学習モデル「脊椎動物の構造をモデルとした生物系のロジカル シンキング トレーニング」はココ
<実験講習会の概要:案内/目次> 現在、本編のリンクの一部は未完成です。
1. はじめに、 資料1(動物体に対する基本的な視座:視点一覧)、
2. 目的:A.実技実験法、B.学習導入法、C.資料展開法とWebコンテンツ、
3. 講座内容
:1) 講義内容:a. 細胞の基本的性質、b. 生物系のロジカルシンキングトレーニング
c. 生物教育に必要な「作図作業」の意味と意義
:2) 実験内容
@ 材料、A方法:お絵描き実験、培養細胞の観察(形態変化と標本化)
B 結果(お絵描き実験、培養細胞の観察)、C 考察
4. 現場教員へのアドバイス
5. 参考文献、6. 指導要録における位置付け、
7. 本Webテキストの利用法(概要) 、 end
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(画像をクリック: 左 Fig0、中 Fig00、右 Fig000)
上図は、本実験講義に関わる主要なイメージである。左(Fig0)は、実験学習の実践法「培養細胞実験を通じてどのような実践展開が可能かを表す。中(Fig00)は「動物体に対する基本的な見方とその連続性」をイメージ化した。
右(Fig000)は「お絵描き実験」による実験学習を「レポート作成/科学論」として扱った場合のイメージである。これらを本実験学習に関わる要素の配置/繋がりを示すのが「構造図/Chart」である(下図を参照)。
・・
実験学習の構造(構造図)
(この「構造図」の詳細を参照には「ココ」をクリックし、リンク先へ移動)
<現実実体の枠組み>
A1. 現象/状況・・ A2. 実体/実在・・ A3. 本質/原型
(科学)・・・・ ↑↓ ↑↓ ↑↓ ・・・・(技術)
B1. 役割/働き・・ B2. 機能/仕組・・ B3. 性質/物性
|
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1 はじめに
本テキストは、東京大会の配布資料(印刷テキスト)を部分的に改変しWebテキスト化し掲載した。なお、挿入図が本文から離れたところに位置する場合があり、図を参照しながら本文を読み進めるのは難しい。その場合は「ブラウザ ウィンド」として別様サイトに「挿入図一覧」としたので、そのサイトを開きつつ本サイトを読み進めるが適している。「挿入図一覧」へは「ココ:」。
言うまでもなく生物学習の基盤には「構造と機能・多様性と統一性」があり2項並列とされるが、その始まりには「形」がある。体構造は「階層性」として連続的な構造区分として表出されるが、学習者においては時にその連続性(繋がり)が不明瞭となることも少なくない。「構造と機能」は不可分であり、その表現型としての「形・形態・概念図」をより明解かつ連続性ある対象として実践的に導入展開する学習方法論(学習科学)は、高校・大学教育を問わず常に改善が求められている。
体の基本単位「細胞」レベルから動物体の成り立ちを考察する方法(体の階層性を逆行する方法)はその事例であり、学習者が共有する「その場・その時・その課題」に対する視点を収束させ得る方策として有効である。しかし、観念的な取扱いを避けるためにも「実験学習」は不可欠であり、iPS細胞などの事例に見るような革新的な生命科学の展開が身近になりつつある現在、動物細胞の実験観察や細胞培養実験の必要性は更に高まりつつある。
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従来、動物細胞の実験的な扱いは「細胞培養技術(細胞培養法)」としてシステム化され、多様な実験材料は既製品(調製済み)として「Ready-to-Use」な利便性を発揮している。各種の細胞実験キットも市販されてはいるが、しかし、実践的な授業実験の対象としては、未だ専門的な側面に拘束され、その取扱いは稀である。
筆者は、魚類由来の培養細胞を対象素材として、上記の観点から高校生物実践の場においても容易に対応が可能な「細胞実験キット」の開発を進めているが、今現在、その構想は最終段階(実用レベル)にある。つまり、通年数多くの科学教育事業(SPPやSSHなど)の実験講義を担当するが、その時々の細胞培養実験において生じた実践的な障害や問題点の解消に基づき、本実験講習を担当する。
新規実験教材「細胞実験キット」は確かに「いつでも・どこでも・だれでも」対応が可能であり学習者の知的好奇心を刺激する。しかし、その本質は実験観察を通じて「何を考え・どのように発展させるか」にある。本実験講義では「細胞シートからの形態形成」を標記するが、基本単位「細胞」に基づき派生し発展可能な学習項目は多義に渡り一筋縄ではない。対応策が求められる。本実験講習では、この観点から基本実験とする「培養細胞実験:通称 お絵描き実験」に基づき、上述した階層性に対する視点を再考する。、また、その実践的な発展展開や学習導入法を紹介する。
今現在、教科学習に関わる各種コンテンツもWebテキスト化が積極的に進められ、タブレット端末の有効性も指摘されつつある。時代的な要請であり、そのプラットホームとリンク先コンテンツとの連携は個別の多様な要望に対応する(と考えられている)。本実験講習ではこの観点にも重点を置く。つまり一部限定的ではあるが、本実験講習の内容は「細胞培養実験に基づく動物体の成り立ちとその論理」としてWebテキスト化が進められている。よって、本実験講習の詳細は下記のWeb資料(基本テキストやリンク先コンテンツ)として、事前事後の多角的な利用に対応する。質問等の協議も電子メールなどで対応可能と考えている。
・インターネット検索用語:実演生物学
・URL http://www2.kaiyodai.ac.jp/~hasobe/
(上記文字列の「〜」は入力記号のチルダーを使用)
サイトマップ「H25生物学の基本(日本生物教育会実験講習)」を参照。
・電子メール連絡先:hasobe@kaiyodai.ac.jp
*本実験講習の「キーワード」
細胞実験キット、お絵描き実験、細胞の基本的性質、培養細胞実験
足場依存性と細胞シートの形成、動物体の成り立ち、古典的ロジック 、
*本実験講習の「キャッチフレーズ」
a.「論より証拠・されどロジックも必要」、
b.「なに・なぜ・どうして・どのようにして:それ本当?」
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2 目的 (この講座で何を学習・理解するか)
本実験講習の枠組みは『基本単位「細胞」に基づく動物体の成り立ちとその論理』であり、その実際は「細胞培養実験の導入とその発展展開」である。本実験講習は下記の基本区分(下記A, B, C)から構成される。内容の多くは実践学習の場においても容易に導入が可能な形式・様式を念頭に構成される。以下に、本講座の目的を下記3区分から概説する。
A.実技実験法「細胞実験キットとその適用実験」
1) 形態形成に関する基礎実験(通称 お絵描き実験)、
2) 培養細胞の顕微鏡観察:形態変化と標本化
B.学習導入法「体構造の論理と実践展開法」
脊椎動物体制の階層構造に対する基本的視座の構築とワークシート学習法。
C.資料展開法「web実演生物学」
Webテキスト/コンテンツの紹介と利用法。
補足:本文では紙面の都合から上記3区分としたが、本実験学習(研修内容)に関わる要素を抽出し配置すると本文の上部に示したの概念図「構造図」になる。
上記Aは構造図の「F,G」、上記Bはその「A,B,C,H」、上記Cは「E, H, I, J」である。
なお、実験講習会の研修内容は「C:実践法」つまり、実践テキスト(サイト名は「実験講義2」)に準じる。
サイト「構造図」又は「実験講義2」を参照する時は左記の文字列をクリックし移動。
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<A. 実技実験法:細胞実験キットとその適用実験>
本区分における研修者の基本的な視座は「実験学習:生きている動物細胞(培養細胞)をシャーレに入れたらどうなるか」である。つまり、細胞培養実験である。
その仮説演繹的な経緯は、『体の基本単位は細胞であり、体は細胞と細胞間物質でできている。それなら、生細胞と生体由来物質があれば「形」ができるはず。それらの性質や役割が分かれば「形」ができるはず。科学実験としてできるはず。それなら、お絵描き実験(動物培養細胞による形態形成に関する基礎実験)をしてみよう。きっと「形」ができるはず。実験とはともかく何かを確かめること。君は何を知りたい確かめたい?』である。
本実験講習の基本実験「魚類培養細胞による形態形成に関する基礎実験:通称 お絵描き実験」を行うと、所用時間1時間程度で肉眼でも容易に確認可能な大きな「形」がシャーレの中に現れる(図1,3を参照)。つまり、微小な細胞を培養するとなぜ大きな「形」になるかを考察する。
(画像をクリック: 左 Fig1 中 Fig2 右 Fig3 )
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上記の「細胞と細胞間物質」とは「魚類由来の株化細胞FHLS」と「ゼラチン、血清アルブミン」であるが、それら実験材料は「細胞実験キット(図2を参照)」の構成品であり、実技実験「お絵描き実験」の進行にあわせて、その特徴や取り扱い方法を研修する。ちなみに、動物体の最大含量成分は、構造性蛋白質ではコラーゲン(その変成物がゼラチン)であり、液性蛋白質では血清アルブミンである。
実験条件下、培養中のFHLS細胞は自律性を発揮し、接着基質として用いたゼラチン上に接着伸展し、敷石を敷き詰めたような「単層の細胞シート」を形成する(図3を参照)。つまり可視的な大きな「形」とは、実験者が事前にシャーレ底面に塗抹したゼラチンに、細胞が接着配列した領域であり、その様態(形態)は上皮組織様(細胞シート)である(という結論に至る)。本実験観察において導き出される動物細胞の基本的性質は「足場依存性と細胞シートの形成」であり、その意味意義を動物体の成り立ちから考察する、更に発展展開させることが本実験研修の大きな目的である(下記Bを参照)。
なお、上記「お絵描き実験」の合間に、実験2として「培養細胞の顕微鏡観察:形態変化と標本化(図4を参照)」も実施し、動物細胞のダイナミックな動きや形(図5,6を参照)を実感することにも重点を置く。
(画像をクリック: 左 Fig4 中 Fig5 右 Fig6 )
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<B. 学習指導法:体構造の論理と実践展開法>
動物体の成り立ち(体制)は「階層構造」に基づき設定される(・個体・器官系・器官・組織・細胞・・)。生物教育の基本としてその区分(いわゆる引き出し)に迷いはないが、その中身(構成要素)が意味するところを実践学習の場において論理的に一貫させるには多大な労力を必要とする。
本実験研修では、そこで「脊椎動物体制の階層構造に対する基本的な視座」を設定する(下記の「資料1」を参照)。つまり試論的ではあるが、階層性に準じ、体構造に対する幾つかの新たな「視点」を与え、それらに内在する「要素あるいは考え方」を列記する。そこには学習者が必要とする視点(考えてもよいこと)とその連続性の基準が表出される。いわゆる「古典的なロジック」である。
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資料1. 脊椎動物体制の階層構造に対する基本的な「視座」:考えても良いこと
(この表をリンク付きの別サイトとして表示する時は右ボタン「」をクリック) |
# |
視点 |
動物体は複雑であるが「体制の基本」としてその「要素」を抽出すると |
1 |
階層性
(構造区分) |
- - 個体-器官系-器官-組織-細胞-細胞小器官-巨大分子-分子 - - |
2 |
個体
最大単位 |
<体の成り立ち・多様な形態・統合的な見方>
(ex.下記一覧、骨格系、系統発生) |
3 |
1次
体型区分 |
< 1)体部位、2)体軸、3)体断面、4)体内腔、5)体節分節 > |
4 |
2次
体型区分 |
<A. 体性系 (体壁性器官):背側> <B. 臓性系 (内臓性器官):腹側> |
5 |
動物生理
の基本
器官系
の役割 |
** ネコの前にサカナを置いたらどうなるか? **
・・・ 2系6要素 + α ・・・
< A:1) 受容 → 2) 伝達 → 3) 実施 >
< B:4) 吸収 → 5) 運搬 → 6) 排出 >
< C: 7)調整、8)境界/保護 > |
6 |
器官系
11区分と
順列配置 |
<A: 1) 感覚系、2) 神経系、3) 筋系、4) 骨格系>
<B: 5) 消化系、6) 呼吸系、7) 循環系、8) 泌尿系、9) 生殖系>
< C: 10) 内分泌系、11) 外皮系 > |
7 |
器官
機能単位 |
<主要器官の理解:多様性と統一性>
器官:形態的に周囲と区分され独自の機能を示す組織集合体
<部位・形状・名称・繋がり・区分・役割・仕組・由来・その他>
|
8 |
体腔管腔
その壁面
形の連続性 |
<体管腔は基本3種(腸管導管、体腔、血管)>
内壁は「上皮組織」と総称され、所在から「上皮・中皮・内皮」
「管腔-上皮組織/基底膜」の極性は体内に「オモテ側/ウラ側」の基準を与え、視座を定める。 |
9 |
組織
構造単位 |
** 体の薄切り2色で染めたらどう見える? **
<4大組織:1)上皮組織、2)結合組織、3)神経組織、4)筋組織>
(特定の細胞と細胞間物質の集合体、各領域は基底膜で分別される) |
10 |
所在の根拠
構造の
由来/起源
|
受精卵・・<1)外胚葉、2)内胚葉、3)中胚葉>・・咽頭胚
(発生段階での所在に基づく区分、シート構造の変化に基づく様式) |
11 |
細胞の
基本的性質
検証考察
の対象 |
** 細胞をシャーレに入れたらどうなるか? **
基本的性質は「足場依存性」であり「細胞シートの形成」と考える
発生過程:細胞シート→(脱シート化→移動→再シート化)→分化 |
12 |
細胞
基本単位 |
<体は「細胞と細胞が生み出す細胞間物質」でできている:細胞説>
(細胞構造と機能の基本、細胞とECM、ヒト細胞は約300種) |
13 |
細胞小器官
構成要素 |
< 1)細胞構造の基本、2)膜系構造体とその由来 >
(形・役割・仕組み・由来・その他) |
14 |
細胞生理の基本
概念化の
論理 |
** 細胞自身は何をしている? **
2系6要素-器官系11区分の配置との対応
(細胞の分子生物学 第4部の構成、遺伝の基本とは?) |
15 |
分子
生体分子と代謝 |
** 牛が草を食べたら牛乳ができた **
<5大栄養素と物質代謝/循環>
(糖、窒素、脂質、補酵素、生体微量元素、核酸) |
|
A |
動物体に対する
一般的な
視座 |
<形・役割・仕組み・由来・その他>
解剖組織学・生理生化学・発生遺伝学:細胞生物学
<部位・形状・名称・繋がり・区分・役割・仕組・由来・その他>
(区分=構成、仕組み=物性/性質)
(なに・なぜ・どうして・どのようにして・それ本当?) |
B |
現実/実体の
枠組み
配置図 |
A1. 現象/状況・・ A2. 実体/実在・・ A3. 本質/原型
(科学)・・ ↑↓ ↑↓ ↑↓ ・・(技術)
B1. 役割/働き・・ B2. 機能/仕組・・ B3. 性質/物性 |
<先頭行へ移動>
下記本文は「資料1」の解説の一部であるが、文章を見ながら「資料1」をスクロールで確認/参照するのは少し疲れるので、その場合は、別様のブラウザ ウィンド表示として参照する。表「資料1」のTopのボタン [ON] をクリックし表示する。又は「ココ」。なお、上記、左列ボタンにリック構造はないが、移動表示したブラウザ ウィンドの「数字ボタン」はリンク構造にあり、関連するサイトへの移動が可能となる。
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例えば、本研修の基本実験「お絵描き実験」を起点とすると、その対象は細胞(視点12)であり、その結果考察は 視点11「細胞の基本的性質」となる。その要素(意味すること)は「足場依存性と細胞シートの形成」として設定される。この観点は上記の資料1においては上下に配置される視点(項目)と連続的な関係を示す。
つまり、細胞シート(とその変化)は個体発生(形態形成)の基本であり、視点10は「構造の由来/起源」として設定される。また、その様態は組織 (視点9)に繋がり、その基本「上皮組織」は更に他の視点も与える。つまりその極性(オモテ側とウラ側の区分)は組織やその集合体としての器官が示す構造に対する基本的な考え方「体腔管腔その壁面」など(視点9, 8, 7)を与える。なお、「器官系:視点6」に与えられた古典的なロジック「2系6要素-器官系11区分の順列と配置」は、動物生理の基本(視点4, 5)に基づく考え方であり、その視座(考え方)は、飛躍するが、視点14「細胞生理機能の基本:細胞自身は何をしている?」にも深く関係し、よって細胞内構造やその由来(視点13)は必然的な学習課題となる。
本実験講習では、以上のような経緯を講義解説するとともに、また、基本実験(お絵描き実験)の意味意義を補完するため、その発展展開として上記「体構造に対する基本的な視座」の各項目に対する実践的な学習導入法を、例えば各種の作図作業からなる「ワークシート学習」として紹介する(協議対象として考察する)。実践学習の場においても利用可能な形式についても解説する。
<先頭行へ移動>
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<C.資料展開法「web実演生物学」>
繰り返しとなるが、本実験講習の内容はWebテキスト化が進められている。筆者が担当した教員研修や高校生対象のSPPやSSHなどにおいて実際に用いた多数の講義資料に基づき構築されている。本研修ではその基本的なリンク構成や実践的な利用法をタブレット端末などを使用しながら紹介する。
補足:本節の詳細は「実践学習の構造(構造図)」が示すところである。参照は「ココ」。
例えば、「A.実験実技法」に関わる資料(細胞実験キットの取扱い、適用実験の目的・材料方法・原理・結果考察)は、モニター上では実験工程区分に基づきカード型スライドや図一覧表示(サムネイル様式)としてWeb化されている(リンク構成と実践的な使用法を確認する:当該サイトを参照する時は「ココ」)。また、実技実験で実際に扱う魚類細胞FHLS細胞などの顕微鏡像はWeb資料として掲載済みである。それらはデジタル化画像であるが、経時的な細胞の形態変化として連続スライドとすると「生き生きとした細胞」の姿を実感させ得る対象となる(当該サイトを参照する時は「ココ」)。研修では、Web化資料として掲載した細胞像について、その見方・考え方・進め方を再現し、協議考察の対象とする。
既に概説したB.学習導入法「体構造の論理と実践展開法」のWebテキスト化においては、例えば、資料1の「視座一覧表」を視覚的なイメージにすると「俯瞰図. 体の基本:視点10項目」となる(図7↓を参照)。モニター上では、その「俯瞰図」のそれぞれの要素(A-J:10項目)は、解説コンテンツとリンク構造にある(直感的な移動や運用が可能となる)。つまり実践の場が必要とする生物系教材とは、基本的な視点に基づきその事例(実例や演習項目など)を「無理なく・素早く・繰り返し・再現する」にあり、Web化資料はその任に有効かつ適切にその利便性を発揮する。学習者の個別の疑問にも速やかに対応する。本研修ではこの観点からiPadなどのタブレット端末を多数導入し、その基本となるサイト構成やワークシート学習法の実際を確認しWeb学習の有効性を考察する。
・ ・
(画像をクリック: 左 Fig7 右 Fig8 )
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「実体と概念の連立」は生物教育が求める理想であるが、Web化コンテンツはこの観点を補完する意味からも重要である。本研修ではその実例として「魚類マクロ組織標本(図8↑を参照)のバーチャル顕微鏡観察」を紹介する。Webコンテンツとした魚類組織染色標本(HE染色)は「バーチャル顕微鏡観察像」である。よって、モニター上ではその組織像は「マクロ」な全体像から「ミクロ」な細胞レベルの拡大像まで自由自在に且つ連続的な観察を可能とする。いわゆる「インターネット地図」の様式であり、実践学習の場が求める「観察対象の共有」を容易に繰り返し可能とする。つまり、デジタル化された魚類マクロ組織像はその一般的な学習対象「動物組織学」としての取扱いのみならず、主題とした「お絵描き実験」の意味意義を補完する場合にも有効であり、本研修ではこの観点からも取り扱う。
例えば、基本実験(細胞実験)が示す「足場依存性や細胞シート」という結果考察は、実体としての動物体「マクロ組織像」に求めることが可能となる。また、資料1が示す多くの視点やその様態、更に発展展開においても確認や考察の対象としてその効果を発揮する。
なお、バーチャル顕微鏡(インターネット画像)により観察可能なデジタル化標本は、上記「魚類マクロ組織」に加え、細胞分裂像(有糸分裂像)を数多く含む「細胞染色標本」、血球観察に向けた「血液塗抹標本」、個体発生の観点から有効な利用が可能な魚類マクロ組織の「腹部横断面像」などから構成されている。
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3 講座内容 (講義内容と実験内容)
本講座では、そのタイムスケジュールとして、前半に基本実験「お絵描き実験」とその関連講義を、後半には基本実験に関わる発展展開法、つまり「2.目的-B」に記した「動物体(構造)の成り立ち:その視座」に対する解説講義を「資料1」に基づき設定する。Web資料の利用展開法や「ワークシート学習法」はその起点となる個別の解説講義に対応させ紹介する。
1) 講義内容
講義内容は下記3項目(a, b, c)の区分で実施する。
a. 細胞の基本的性質「足場依存性と細胞シートの形成」。
本講義では基本実験「お絵描き実験」の経過・結果・考察に基づき、動物培養細胞が示すその性質について体構造との関連性・類似性から取り扱う。「細胞・発生・組織」の連続性について「細胞シート」の必要性から講義する。ちなみに「細胞培養」とは動物体内の微小環境を容器中に再現することであり、「培養細胞」とはよってその様態を少なからず再現し、且つ体組織細胞との類似性から考察する対象である。
b. 生物系のロジカルシンキングトレーニング「2系6要素-器官系11区分とその配置」。
本講義では、「なぜ我々は器官系区分やその名称を理解する必要があるか」について、資料1に基づき講義する。更にその効果を大学レベルの細胞生物学における課題「細胞の生理機能」に関わるロジックとして「細胞の分子生物学:The cell」を題材に考察する。
c. 生物教育に必要な「作図作業」の意味と意義。
Webテキスト化された資料(サイト名「描き見て考え話し合う」)を紹介し、動物体を理解する方法の一部には、模式図/概念図の成り立ちをプロセス化により再現する方法が有効であることをWebコンテンツに基づき解説協議する。なお、本項目が取り扱う各種のコンテンツは「資料1」が示す各視点にも対応する。
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2) 実験内容
研修対象とする実技実験は「魚類培養細胞を用いた形態形成に関する基礎実験:通称 お絵描き実験」と「培養細胞の顕微鏡観察:形態変化と標本化」である。どちらもいわゆる「培養細胞実験」である。
お絵描き実験は、本研修の基本実験でありその概要は既に上記2-Aに記した。培養細胞の顕微鏡観察(形態変化と標本化)では動物細胞の形態(構造)やその変化を顕微鏡像として確認する。本実験は、同時に「お絵描き実験」で生じた細胞活動を傍証的な標本化による形態変化として捉えるためにも必要である。
両実験とも「細胞実験キット」の構成品のみで行うため特別な装置や器具を必要としない(実践学習の場へもそのまま導入が可能である)。培養細胞の観察には位相差装置を具備する倒立顕微鏡が適しているが、本実験では通常の学校生物顕微鏡を用いた観察法に重点を置く。
@ 材料(図2↓を参照)
魚類由来の株化細胞(不死化細胞):FHLS細胞(ファッドヘッドミノー由来の無血浮遊培養系細胞)、を主要材料とする「細胞実験キット」を用いる。FHLS細胞はガス透過性フィルムバッグに包装されている(約200万細胞/ml x 12ml/pc)。その他の試薬「ゼラチン液、メチルセルロース液(血清アルブミンの代替)、固定液、染色液」はスポイトパック(状態)であり、その他も含め全てが「Ready-to-Use」の状態にある。特別な事前準備は必要としない。なお、培養細胞の顕微鏡観察の工程(図4)では卓上型の小型遠心分離機を用いる。
・ ・
(画像をクリック: 左 Fig1 中 Fig2 )
(画像をクリック:左 Fig3 右 Fig 4 )
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A 方法
<方法1. お絵描き実験:図1↑を参照>
方法は基本4工程。以下にその概要(Step1〜Step4)を補足とともに記す。
Step1.
培養シャーレの底面に、ゼラチンをしみ込ませた綿棒で任意の絵文字を描き乾燥させる。工程名「ゼラチン塗抹:接着基質の調製」(所要時間1分)。
Step2.
血清アルブミン液(あるいは、その代替としてメチルセルーロース液)をそのシャーレに加え底面を濡らし余液は吸い取る。工程名「非特異的反応の阻害」(所要時間1分)。
Step3.
フィルムバッグ内の細胞をピペッティングにより再浮遊させ、その細胞液をシャーレに約6ml加え、培養を開始する。30分程度経過したら底面状態を肉眼で確認する(形が見える)。その後、新たな培養液(Ca-Med)に交換し任意で培養を継続する。工程名「細胞液の添加・培養」(所要時間最低45分)。
Step4.
固定液を加え数分後に水洗。更にクリスタル紫液を加え数分染色、水洗により余液を除く。その結果、図3(↑)に示すような形態が顕微鏡で観察される。工程名「固定染色」(所用時間5分)。
補足1. Step1「ゼラチン塗抹」は事前準備としても可能であり、乾燥した「塗抹シャーレ」は室温で長期保存が可能である。
補足2. 本実験の実技操作は極めて単純・短時間で終了するが「待ち時間」つまり「培養時間」は長い。できるだけ長く設定すると良い結果に繋がる。理由:培養時間とは細胞の自律的な活動時間であり、細胞内構造の連続的な変化に必要な時間であり重要である。なお、待ち時間を利用し「材料の意味意義や実験原理」などの解説講義を実施するも可能となる。
補足3. Step3の培養初期30分程度で細胞は基質を認識し接着する。よって30分程度でも肉眼的な「形」は現れるが、顕微鏡レベルではその接着伸展は不十分である。よって、約1時間適度の培養時間設定が適切である。その後、細胞接着をより強固な構造とするため、カルシウムを十分量に含む培養液に交換する(15分以上培養を継続する)。
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<方法2. 培養細胞の顕微鏡観察:形態変化と標本化>
図4, 5, 6を参照。本実技実験は「お絵描き実験」の待ち時間(培養時間)を利用し実施することも可能である。その所要時間は約45分で十分と考える。
方法は下記の3工程である。なお、本実験における細胞は約10分間隔でその形態を劇的に変化させる(接着・伸展・配列する)。よって、複数のシャーレを用意し、同時進行で経時的に所定のシャーレを観察また固定染色する。よってグループ学習にも適している(処理時間を分担する)。その結果は例えば図5,6のようになる。
・ ・
(画像をクリック: 左 Fig4 中 Fig5 右 Fig6 )
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Step1. 細胞液の調製:
マイクロ遠心チューブに細胞液を取り、卓上遠心分離機で約6000rpm 20秒の処理を行う。上清を捨てた後、遠心チューブ底面をテーブルなどに20回程度打ち付け、細胞沈殿をほぐす。培養液を加え再浮遊させる。
Step2. 細胞液の添加:
複数枚の培養シャーレに培養液を加えた後、再浮遊した細胞液をそれぞれ1ml程度(5cmシャーレの場合)加え、培養を開始する。
Step3. 顕微鏡観察と固定染色:
培養開始後、約15分間隔でシャーレを取り上げ、培養液を除いた後、底面から細胞の形態を観察する。なお、生細胞のライブ観察では一般生物顕微鏡を用いるが、その時、対物レンズのレボルバーを少しずらす「光軸傾斜法」により観察すると「擬似-微分干渉像」として容易に明瞭な観察が可能となる。観察終了後は固定染色を「お絵描き実験」と同様な方法で行う。
<先頭行へ移動>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
B 結果
<お絵描き実験>
実験結果の事例(実験シャーレとその顕微鏡観察像)を図3(↓)に示す。実験シャーレには肉眼でも明瞭な「形」が現れる。顕微鏡観察すると、細胞はゼラチン塗抹域にのみ接着伸展し配列している。その様態は単層の細胞シートである。しかし、血清アルブミン(あるいはメチルセルロース)で処理した領域には細胞の接着は見られない。
・ ・
(画像をクリック: 左 Fig3 中 Fig5 右 Fig6 )
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<培養細胞の顕微鏡観察:形態変化と標本化>
結果の事例を 図5, 6 に示す。未染色細胞の観察には幾分慣れも必要であるが、経時的に固定染色した標本ではその細胞構造が明瞭であり、細胞核はもとより、糸状仮足や葉状仮足なども観察される。培養初期は球状であるが、培養時間の経過とともに扁平な伸展した形態に変化することが確認される。固定染色後の細胞標本は乾燥保存も可能であり、後日、改めて検鏡とすることも可能である。
C考察
繰り返しとなるが、細胞実験キットを用いる本実験観察は極めて簡単であり容易に結果が得られる。時に、あまりに簡単すぎて有り難みが薄く感じられる、という意見も聞かれる(ことも事実である)。しかし、お絵描き実験の材料や方法を動物体との関連性や類似性から考察しながら進行させる本実験は、多く学習課題(考察課題)に結びつく。つまり「実験とは何かを確かめること・君は何を知りたい・確かめたい」という前提に基づき議論することが可能である。例えば、「形」が現れた理由(実験原理)を確認するため、「対照実験」を計画してください、または図9(↓)に基づき材料の役割を考察してください、という課題はグループ学習などとして実際に極めて有効な課題となる(生徒の主体性が発揮される)。
紙面の都合上省略するが、確かに細胞培養実験は教科教育(学習)の多くに連携する。個体生物学の基幹実験(導入実験)としての任に十分対応する。研修ではこの観点についても協議する。
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(画像をクリック:左 Fig.9、 右 Fig.10 )
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4 現場教員へのアドバイス
生物学は経験科学としての側面に強く拘束され、専門的な領域区分に基づく考え方やその意向を反映する。他の理系教科に比べいわゆる論理性に乏しい様相と捉えがちでもある。基本的には知識伝授型教科の典型ではあるが、しかし、生物教育が担う役割は極めて重大であり他に換え難い経験値と展望を与える。本講義の内容は、繰り返しとなるが、言わば「古典的なロジッック」の再考である。つまり、誰もが必要とするお得な考え方である。それらは学習者の視点としても不可欠な事象と考えている。本稿ではあえて試論として「資料1」を表記した。
ところで、高校「生物」が好き/得意と自認する学生にアンケートとして「器官系の名称」を問うとその正解率は50%程度である。感覚系、生殖系、内分泌系という用語が器官系の区分にあることを思い出す者は意外であるが極めて少ない。高校担当の方に聞くと「器官系の扱いは中学である」となる。そこで2系6要素
や動物生理の基本からその論理(考え方)を説明すると前向きに納得する。加えて「細胞の分子生物学」の目次構成(3部.細胞の内部構造)の成り立ちを解説すると多くは「生物系ロジックの必然性と必要性」に強く共感する。その始まりは、恣意的ではあるが、動物体「器官系の見方・考え方・進め方」にある。古典的ロジックも必要である。
生物学は「知識累積性」が顕著であり、先進先端的な領域への志向は当然強い。「DNA学」という言葉も一般化しつつある。社会的な要請でありその必要性にも頷ける。しかし、生物の話を平素に表現すれば「形・役割・仕組み・由来・その他」であり、もう少し細かく言えば「1.部位・2.形状・3.名称・4.繋がり・5.区分(構成)・6.役割・7.仕組み(物性)・8.由来・9.その他」である。一般に事象を説明する典型として「いつ・どこで・だれが・なにを・どのようにして」という枠組みがあるが、生物系では上記の9項目で対応することも可能である。例えば「DNAについて上記9項目から説明してみよう」である。大変難しい設問であるが、社会が要求する先進先端の観点からは必要であろう。
つまりやはり、平素な視点・多くが認める古典的な考え方(ロジック)は多分今後も必要ではないであろうか。ちなみに、「現実実体の枠組み」ということも「資料1」のBに記した(図12↓)。学習者が必要とする視点はその大枠の中にあり、学習レベルに関係なく利用することができる。時間的な余裕がある時、上記「平素な視点9項目」とともに学習者の立場にそって考察してほしいと思っている。
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(画像をクリック:左 Fig11 中 Fig12 右 Fig13 )
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<話し合い「9項目」の事例>
(1.部位・2.形状・3.名称・4.繋がり・5.区分・6.役割、7.仕組み・8.由来・9.その他)
<視点> |
「・・」に対する疑問:(「・・」をDNAや遺伝子などとして考える) |
1 |
部位 |
DNAは 「どこ」にあるのか?:____________________
________________________________________________________________ |
2 |
形状 |
DNAとは 「どんな形」か?:_____________________
________________________________________________________________ |
3 |
名称 |
なぜ、そんな「名前」なのか?:___________________
________________________________________________________________ |
4 |
繋がり |
DNAは どこに「繋がって」いるのか?:________________
________________________________________________________________ |
5 |
区分
(構成) |
DNAは どんな「部品」でできている?:________________
________________________________________________________________ |
6 |
役割
(物性) |
DNAは どんな「役割」を担う/持つのか?:______________
________________________________________________________________ |
7 |
仕組み |
DNAは どんな「仕組み」で働くのか?:________________
________________________________________________________________ |
8 |
由来 |
DNAは どのようにして「できてくる」?:_______________
________________________________________________________________ |
9 |
その他 |
DNAに似ている物は何があるのか?:_________________
________________________________________________________________ |
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なお、本研修で用いる「細胞実験キット」は、今現在、その実践的な利用と効果に対する調査研究の対象であることから(下記の研究課題)、本研修終了後においても必要に応じて実験教材として実践学習の場へ提供が可能である。
科学研究費補助金 基盤(A):課題番号 24240101、研究題目:イノベーティブ人材を醸成する「卓越性の科学」の教育課程の開発に関する実証的研究(代表 銀島文)、期間:平成24年〜27年度(筆者は生物系担当)。
最後に、常々実験講習の最後に付記する言葉を並べて、本稿の終わりとする。
<終わりのメッセージ>
知らないことは分からない。分かってしまえば当たり前。何かが気になる当たり前。気になることはどうしよう。気になることは無視しよう。気になることは大切にしよう。さて君はどうしよう。なに・なぜ・どうして・どのようにして。きっと共有命題が助けてくれる。生きているからそう思いたい。きっと経験値が窓を開くはず。(実験とはともかく何かを確かめること・君は何を知りたい確かめたい)
・・論より証拠・されどロジックも必要・・
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5 参考文献(参考になる文献)
1. シートからの身体づくり(1991)本多 久夫 中公新書1035:中央公論社
2. 細胞の分子生物学 4版(2004) 中村佳子・松原謙一 監訳、ニュートンプレス
3. 羽曽部正豪、中川優子(2012). 卓越性を志向した論理性に基づく高校生物の実践に向けて.「日本科学教育学会年会論文集 36」・・PDFで参照は「ココ」
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6 指導要録における位置づけ
本講義の内容は高校生物の枠を時に外れるが、しかし、生物教員の立場から鑑みると「必要不可欠」な項目に満ちあふれ、またその構成は他に例を見ない斬新さが含まれている。継続的な発展展開や学習に対しても十分な配慮があり、特にWeb化テキスト/コンテンツの構築には今後も多くを期待するところである。同時に、魚類マクロ組織標本などのバーチャル顕微鏡観察像は卓越した生物教材として確かに多面的な利用が可能になると考えられる。利用者独自の発想の展開に繋がると考えられる。
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7. 本Webテキストの利用法(概要)
本編は実験講習会で配布される印刷テキストを改変して掲載した。構成は印刷テキストに準じているが、Webテキストとして「図を参照しながら本文を読み進める」のは多少難がある。以下にそれらの観点から「Webテキストの利用法」としてコメントを記す。
- 本文中の図をクリックすると「ブラウザ ウィンド」の形式で拡大表示されるが、テキストに戻る時に難があると思う。その対策として、それとは別の「挿入図一覧」として表示も設定した。初めての人はこれが向いている。目次付近に付した(下記の文字列で表示した。又は下記ボタンをクリックする)
<** 挿入図の一覧表示・・このボタンを押す **>
- 本文中には表形式で付した「資料1」がある。その解説文章を見ながら「資料1」をスクロールで確認/参照するのは少し疲れる。それで、同様に、別様の「ブラウザ ウィンド」の表示形式も設定した。この場合は、右のボタン(これ)を押す。または上記の資料1に付した同じボタンを利用する。なお、上記の本文中の「資料1」の左列ボタンには「リック構造」はないが、「ブラウザ ウィンド表示」には数字ボタンによるリンク構造を設定した。関連サイトへの移動が可能となる。
- 本テキストを「印刷テキスト:PDF資料」として参照も可能である。目次付近のリンク文字列を参照。
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本編や実験キットの利用などに関する問い合わせは、下記のメールアドレスをご利用ください。
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連絡先
羽曽部正豪 HASOBE Masahide
東京海洋大学 海洋科学部
〒108-8477
東京都港区港南4−5−7
Tel 03-5463-0550
hasobe@kaiyodai.ac.jp
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以上で「終わり」、以下の図は付録です。
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(画像をクリック: 左 Fig14 右 Fig15 )
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(画像をクリック: 左 Fig16 中 Fig17 右 Fig18 )
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(画像をクリック: 左 Fig19 中 Fig20 右 Fig21 )
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(画像をクリック: 左 Fig22 中 Fig23 右 Fig24 )
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(画像をクリック: 左 Fig25 中 Fig26 右 Fig27 )
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(画像をクリック: 左 Fig28 中 Fig29 右 Fig30 )
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(画像をクリック: 左 Fig31 中 Fig32 右 Fig33 )
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(画像をクリック: 左 Fig34 中 Fig35 右 Fig36 )
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(画像をクリック: 左 Fig37 中 Fig38 右 Fig39 )
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(画像をクリック: 左 Fig40 中 Fig41 右 Fig42 )
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(画像をクリック: 左 Fig43 中 Fig44 右 Fig45 )
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(画像をクリック: 左 Fig46 中 Fig47 右 Fig48)
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(画像をクリック: 左 Fig49 中 Fig50 右 Fig51)
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(画像をクリック: 左 Fig52 中 Fig53 右 Fig54)
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(画像をクリック: 左 Fig55 中 Fig56 右 Fig57)
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(画像をクリック: 左 Fig58 中 Fig59 右 Fig60)
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