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・・・本章の講義解説に用いた一連のスライドは、ここクリックし参照・・・
本章の構成(目次)
Ch.1
序論(通読項目)・・(約15分)
□ 1(命題1) 科学と共有命題
:1) 定義と論理性、2) 生物学とは(器官系の名称)
□
2(命題2) 実験学習の枠組み
:1) 体の成り立ち、2) 実験学習の概要
□ 3(要約1) 実験学習の目標
<Ch.1 序論(通読項目)>
本章「序論」は通読項目である。言わば「準備体操」。実験講義を始める前に自主的に通読し本実験学習に対するイメージを掴む。実験講義の終了後、その意味するところに頷くようになる事を期待したい。
<1-1(命題1) 科学と共有命題>
1) 定義と論理性
科学を特徴付ける事項(定義)とは、一般に下記のような項目を満たすことである。
1) 客観的、 2) 論理的、3) 実証的(再現性)、
4) 予測的(因果性)、 5) 数量的、 6) 知識累積性、など。
つまり、科学とは
1)誰もが向き合えることで(客観的)、
2)話の筋道が明瞭であり(論理的)、且つ、
3)実際に確認も可能なこと(実証的)。
加えて、それらに従えば、
4)予想予測も可能(予測的)であり、
5)数量化により客観性を示す傾向があり(数量的)、
6)最小努力の最大効果のため「専門用語が増え続ける」(知識累積的)、
と言った性質や傾向を示す物事である。よって、科学は物事を論理的に(明快に)説明する(と思われる)。
科学は物事を論理的に(明快に)説明する。では、下記のセンテンスを科学はどのように説明するのだろう。生物関連の命題は5項目であるが、特に3)-5)のようなテーマは科学の主題(共有命題)として妥当であろうか。試しに、下記を「単位の性質」に基づき考えてみよう。(詳しくは、実験講義が終了した後の協議として取り扱おう。)
□ 1)リンゴが木から落ちた(らどうなるか?) - - - 物理学
□ 2)塩の塊を水中に入れた(らどうなるか?) - - - 化学
□ 3)細胞をシャーレに入れた(らどうなるか?) - - 生物学1(細胞学)
□ 4)体の薄切りを2色で染めた (らどうなるか?)- - 生物学2(組織学)
□ 5)ネコの前にサカナを置いた (らどうなるか?)- - 生物学3(解剖学)
□ 6)仔牛が草を食べた(らどうなるか?) - - 生物学4(生理生化学)
□ 7)細胞は何をしている? - - 生物学5(細胞生物学)
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2) 生物学とは(器官系の名称)
生物学は一面「図説解説/用語項目/箇条書き」式でもあり、暗記ものと思っている人も多い。では、生物学とは何なのか。取りあえずの説明であるが、生物学とは
「物言わぬ生物進化(地球進化)の成果物に代わりに、その成り立ちを代弁(翻訳/通訳)すること」と考えても差し支えはない。解り易く説明する事である。
論理性や合理性に乏しく思えるのは「経験科学」の側面に強く拘束されるため。つまり、自分自身で確かめたことのない事でも「そう決まっている」と信じて進める方が無難である、という経緯にあるため(無視して進むのは苦労が多過ぎる)。まるで探検隊のような学問である。よって、重要な事項はできるだけ「論理的な枠組み」に支持されていると都合が良い。ロジックが必要である。
例えば、生物学習の必須項目?に「器官系」がある。一般的には10あるいは11区分とされるが、それらの名称をすらすらと言える人は、意外ではあるが、そう多くはない。下記は、思いつくまま羅列したが、その11項目である(A〜K)。では、それらの名称を覚えることは必要なのだろうか。
<体の体制を支える器官系:11区分>
A.泌尿器系、B.循環系、C.外皮系、D.筋肉系、E.呼吸器系、F.消化器系、
G.感覚器系、H.骨格系、I.神経系、J.生殖器系、K.内分泌器系、
(排出系とは「A.泌尿系+J.生殖系」のこと)
これら器官系11区分には「論理性」はあるのか。
そこで、AからKを合理的な繋がり(順列や配列)として考えてみよう。
(下記の下線部に適当なアルファベットを記入してみよう)。
1.___→2.___→3.___→4.___→5.___
→6.___→7.___→8.___→9.___→10.___→11.___
本実験講義では、生物学習の観点からこの「器官系11区分」についても考察してみたい(詳細は後述するが、生物学の「A,
B, C」として取り扱ってみたい)。
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1)
体の成り立ち(図1↓)
体の基本単位は[1. __]であり、体は[2.
___]という1細胞を起源とする。[3. ____]を繰り返し、発生過程で[4.
___]として概念化された細胞集団は、形態的に[5. ____]からなる[6.
__]を形成し、運動や代謝などの役割を担う。その系統([7. ___])は例えば11区分とされる。総じて、体は細胞と[8.
_____]から構成され、全ての細胞や細胞間物質は細胞から生じる。一般的に、体はその形態的な構成区分から「9.
__・___・__・__・__・_____・____」という[10.
___](階層構造)で認知される。生物とは「形」あるものであり、その「形」は常に物質代謝を行なう事により維持される。
(上記の生物学用語に関連した模式図/画像を「生物資料集」などを参照し探してみよう)
選択肢:1. 細胞、2. 受精卵、3. 細胞分裂、4. 3胚葉、5. 4大組織、6. 器官、7. 器官系、8. 細胞間物質、9. 個体・器官系・器官・組織・細胞・細胞小器官・生体分子、10. 階層性、
(画像をクリック: 左 Fig1 中 Fig2 右 Fig3 )
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2) 実験学習の概要(図2↑)
生きている動物細胞「魚類の培養細胞」と身近な生体由来の物質「ゼラチンやアルブミン」を材料に細胞培養実験を行なう。最終的に、培養シャーレの中に微小な細胞で大きな「形」を作る。なぜ細胞で簡単に「形」ができるのか、その理由を細胞や材料の性質や特徴から考える。更に、生体の組織細胞との類似性から考察する。結果的に「動物体の成り立ち」に対する基本的な視点の構築を目的とする。なお、本実験は「動物培養細胞による形態形成に関する基礎実験」であるが、通称は「お絵描き実験」である。補足:「細胞で形を作る」と記したが、本当は「細胞が形を作る」の方が適切である。
<目的:培養細胞実験に基づく生体の理解>
□ 1. 細胞で「形」を作る(お絵描き実験:形態形成に関する基礎実験)。
□ 2. 細胞や生体物質の性質や役割を考える
(実験検証:対照実験・検証実験)。
□ 3. 細胞の基本的な性質を理解する(動物細胞の定義)。
□ 4. 培養細胞と生体の組織細胞との類似性を考察する(発展考察)。
□ 5. 足場依存性や細胞シートの性質から体内構造の基本的な視点を構築する(演習)。
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<1-3(要約1)
実験学習の目標>
本実験講義では、以下のような事項について理解を深めるため「お絵描き実験」を行なう。必要に応じて「体の成り立ち」に対する新たな視点や事項を付加してほしい。一読したら実技実験を始めよう。
(ちなみに、命題とは「それ本当?」と疑っても良いこと、と思っても良い。)
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<実験学習の命題(課題)>
-
細胞は体の「__1__」であり、体は「_2_と___3__」でできている。
-
動物細胞の基本的な性質(特徴)は「___4__」であり、実験的には、細胞は_5_(足場)に接着・伸展し、更に、移動・配列を経て、自律的に「__6___」を形成する。
-
体表や内蔵器官などの表面や内腔面は___7___細胞シートである。つまり、_8__からできている。
-
上皮組織とは「_9__側の細胞層」を意味し、その直下(_10_側との境界)には細胞が接着結合する「_11__」がある。
-
基底膜(足場)を基準とし区分される「___12__」の極性は体内構造の認知に明瞭な指針を与える。
選択肢:(1) 基本単位、(2) 細胞、(3)
細胞間物質、(4) 足場依存性、(5) 基質、(6) 細胞シート、(7) 切れ目のない、(8) 上皮組織、(9) オモテ、(10)
ウラ、(11) 基底膜、(12) オモテ・ウラ
(上記の空欄は、1日目の最後に「まとめ」として、再確認/記入しよう)
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<以上、「Ch.1」は完了:先頭行へ移動 目次シートへ移動>
(画像をクリック: 左 Fig4 中 Fig5 右 Fig6 )
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(画像をクリック: 左 Fig7 中 Fig8 右 Fig9 )
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(画像をクリック: 左 Fig10 中 Fig11 右 Fig12 )
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(画像をクリック: 左 Fig40 中 Fig41 右 Fig42 )
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(画像をクリック: 左 Fig43 中 Fig44 右 Fig45 )
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(画像をクリック: 左 Fig46 中 Fig47 右 Fig48)
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(画像をクリック: 左 Fig49 右 Fig50)
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(画像をクリック: 左 Fig0 中 Fig00 右 Fig000)
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