実演生物学:Ch2. -6A,:パラフィン切片HE染色標本(ニジマス稚魚)の作製法
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 1. 全体の工程日程(概要:6日間)
  2.  2nd Stage(脱水/パラフィン浸透)の時間割   
 3.  4th Stage(染色/封入工程)の時間割
 4. 模式図とボタン番号の関係


1. 全体の工程日程(概要:6日間)

 1st Stage 【固定/脱灰】:4日間
   前処理→前固定→整形→固定脱灰→(保存)
   (すぐ脱水パラフィン浸透処理を行わないときには、
     70%EtOHで保存)

 2nd Stage 【脱水/パラフィン浸透】:2日間
   脱水→中間剤→パラフィン浸透→包埋
     → 整形/台木付け→ブロック完成
   (包埋後、パラフィンブッロクとして保存)

  3rd Stage 【ミクロトーム操作、薄切・伸展/選取/接着】:1日間
   薄切→伸展→スライドグラスへ貼り付け/乾燥
   (乾燥後、未染色プレパラートとして保存)

  4th Stage 【染色/封入】:1日間
   脱パラフィン→親水化→H/E染色→脱水
     →透徹→封入→乾燥 (染色標本は永久標本)
   (完成した染色標本は永久標本である。)


2. 脱水/パラフィン浸透工程(時間割)   

処理・操作         処理時間     
脱水処理 (Dehydration)
 □0)70%EtOH(又は流水) 数時間(ブアン除去、なくても良い)
 □1)70%EtOH   1時間(又はそれ以上でも良い)
 □2)80%EtOH   1時間(又はそれ以上)
 □3)90%EtOH   1時間(又はそれ以上)
 □4)95%EtOH   1時間(又はそれ以上)
 □5)99.5%EtOH   1時間(又はそれ以上)
 □6)Abs.EtOH 1  1時間
 □7)Abs.EtOH 2  1時間
中間剤処理 (脱水試料にパラフィンを浸透させるために)
 □8)キシレン 1  1時間
 □9)キシレン 2  2時間
   (必要に応じて長くする、一晩放置してもOK)
パラフィン浸透処理 (Infiltration)
  パラフィン槽の温度は
    第1槽を約58℃、第2槽を約72℃、第3槽を約77℃に設定
     (全部を75℃位にしてもOK)。
 □10)パラフィン 1  1時間
 □11)パラフィン 2  1時間
 □12)パラフィン 3  1-2時間
 □12+α)減圧処理
   (可能なら行う:吸引減圧処理20分でパラフィン浸透)
   休まず、包埋(パラフィンブロックの作成)を行う。
包埋(Embedding:パラフィンブロックの調製)


3. 脱水/染色/封入 (工程の時間割)              

処理・操作        処理時間 
脱パラフィン(deparafinization)
 □ 1:Xylene 1st         10分
 □ 2:Xylene 2nd        10分
 □ 3:Abs.EtOH(キシレン除去) 5分
親水処理(Hydration)
 □ 4:95% EtOH    2〜3分,またはそれ以上でも良い
 □ 5:80% EtOH    2〜3分,またはそれ以上でも良い
 □ 6:70% EtOH    2〜3分,またはそれ以上でも良い
 □ 7:50% EtOH    2〜3分,またはそれ以上でも良い
 □ 8:Water(DW)   2〜3分,またはそれ以上でも良い
染色 (H/E)
 □ 9:Mayer's Hematoxylin      15分
  (試し染色で処理時間を決めておく)
 □ 10:水洗(流水、水道水)    10〜20分
  (青みがかるまで流水で脱色、標本に直接流水をかけない)
 □ 11:Eosin (x4希釈液の場合)  30秒〜1分程度
  (試し染色で処理時間を決めておく)
 □ 12:Water(DW/水道水)    few dips(数回上下させる)
  (染色判定法:軟骨が青く筋肉が赤く染まるようにする)
脱水(Dehydration)と透徹
 □ 13:70% EtOH        1 dip(または数回上下させる)
 □ 14:80% EtOH        1 dip(または数回上下させる)
 □ 15:90% EtOH        1 dip(または数回上下させる)
 □ 16:95% EtOH        few dips
 □ 17:99.5% EtOH(くみ出し*) few dips
 □ 18:Abs. EtOH 1st       3分,またはそれ以上も可
 □ 19:Abs. EtOH 2nd      3分,またはそれ以上も可
 □ 20:Xylene 1st (中間剤)    3分,またはそれ以上も可
 □ 21:Xylene 2nd(透徹/保存)    3分,またはそれ以上も可
 □移動用に用いるキシレンツボに入れ封入操作を待つ(乾燥厳禁)

<図表一覧と対応パネルボタン>

 


<目次と移動ボタンの対応>
<パラフィン切片HE染色標本の作製法>
 A. 組織標本作製技法の概要と安全対策
 B. 一覧表:組織標本作製工程
 C. 主な試薬と備品、その調製法
 D. 実技手順1(固定):前処理・固定/脱灰・整形(1st Stage)
 E. 実技手順2(包埋):脱水・パラフィン浸透・包埋(2nd Stage)
 F. 実技手順3(薄切):ミクロトーム操作、薄切・伸展/接着(3rd )
 G. 実技手順4(染色):染色、脱水、封入(4th Stage)
 H. 代用キシレン法
 I. 主な関連解説と参考書一覧


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B. 一覧表:組織標本作製工程>
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現在の
Fig No.


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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